102-01-01から1ヶ月間の記事一覧

登場人物の気質

主人公は知的で、大きな成功を収めているが、道徳的な試練を経ておらず、理不尽で不公平な神に対して自己を貫くために戦う。

時間軸

主人公は自分の苦闘の相手が神であるということに、徐々にしか気づいていけない。

制限された世界

洗練された舞台設定で、通常は権力と地位を示す装飾に囲まれ、主人公はそこで地上の神の地位に達している。

物語の軌道

主人公は放縦な全能の神の権威に挑むことによって、不死の魂を危険にさらす。

形而上的反抗のジャンル

「ウディ・アレンの重罪と軽罪(90)」「アマデウス(84)」

登場人物の気質

理想、規範、共同体、価値観を守るためには死をも厭わない登場人物が、等しくそれなりの動機を持つ敵対者と戦い、真実が暴かれる瞬間には、敵対者と主人公の"道徳的な違い"があらわになる。

時間軸

しばしば何週間も何ヶ月も何年も続くような感じで、その間に包囲状態が耐え難い緊張感を生み出し、断固とした行動で緊張を打ち破らなくてはならなくなる。

制限された世界

周囲は開けていて、アクションシーンが可能であり、日常的な経験を超えた世界だ。

物語の軌道

主人公はある共同体を包囲状態から救うため、不可能な任務をそうとわかっていながら引き受ける。そして、自ら課した名誉の規範を守るため、進んで死と直面する。主人公と共同体とは、名誉に対する価値観を共有しているのだ。

アクション・アドベンチャーのジャンル

全ての西部劇、戦争映画、兼官と泥棒の映画、「ブレイブハート(95)」「スター・ウォーズ(77)」「ナバロンの要塞(61)」「コン・エアー(97)」「プライベート・ライアン(98)」「グラディエーター(00)」

登場人物の気質

比較的単純な性格の主人公が、しだいに巨大化していく脅威に巻き込まれ、唯一生き残る道は、より多くの人が被害を受ける前に、自力で邪な悪人の存在を暴くことだと知る。

時間軸

外部の救援から徹底的に孤立しているという設定から、短いが濃密な時間の流れが要求され、主人公は恐怖のあまりまともな判断が下せなくなっていく。

制限された世界

主人公は物理的状況において救援から孤立しており、精神的には裏切りによって孤立している。

物語の軌道

観客は主人公の生き残ろうとする意志に対して、濃密な一体感を経験する。

スリラーのジャンル

「コンドル(75)」「北北西に進路を取れ(59)」「エイリアン(79)」「ルームメイト(92)」「ブレーキ・ダウン(97)」

登場人物の気質

登場人物はごく普通の人間で、極度に無防備でありつつも工夫に富み、人間世界の外の悪との戦いにおいて、最高の人間魂(ヒューマン・スピリット)を発揮する。

時間軸

孤立がこのジャンルの本質なので、濃縮されたアクションが通常は二十四時間以内のごく短時間のあいだに起こる。

制限された世界

外部のどんな救済手段からも孤立し、秘密の通路と知られざる隠れ場所の謎に満ちた歪んだ世界に、恐怖が存在している。

物語の軌道

超自然的なモンスターが犠牲者となる人間に対して絶対的な力を持つ。襲われる人間は生き延びるため、モンスターの隠れた弱点を見つけなければならない。

ホラーのジャンル

「フランケンシュタイン(31)」「魔人ドラキュラ(31)」「13日の金曜日(80)」「ハロウィン(78)」「ポルターガイスト(82)」「ボディ・スナッチャー 恐怖の街(56)」

登場人物の気質

探偵は思索家、肉体的な力よりは理知的なキャラクターで、裏通りで真実を探求している。

時間軸

時間は曖昧で昼でもなく夜でもなく、酩酊状態の恍惚さながら靄(もや)に包まれたようになっている。

制限された世界

探偵はバッジをつけているいないにかかわらず、影と都会の漂積物に包まれた、腐敗していく世界をパトロールしている。

物語の軌道

都会の裏側で、探偵は悪の影響の広まった社会の平衡を取り戻そうと努めている。

探偵のジャンル

「チャイナタウン(74)」「マルタの鷹(41)」「ユージュアル・サスペクツ(95)」「セブン(95)」「羊たちの沈黙(91)」

登場人物の気質

登場人物は高潔さの価値を定めるべく、美徳の曖昧さと道徳の確実性のあいだの葛藤に苦しんでいる。

時間軸

主人公が個人の探求に真剣に取り組むのには、何週間かですむこともあれば何ヶ月もかかることもあるだろうが、主人公の高潔さを完成させるための試練として、最大の出来事は常に、ぼんやりとだがその姿を見せているだろう。

制限された世界

個人の探求のジャンルの作品は、しばしば刑務所や病院などの物理的に束縛された状況、あるいは軍隊やスポーツ・チームや会社といった主人公が自らをコントロールできない場において展開する。

物語の軌道

主人公は即座に行動を起こすことが必要な道徳的危機の渦中にあるため、高潔さや誠実さといった個人的な特質を自ら定め、そこに到達することを強いられている。

個人の探求のジャンル

「クイズ・ショウ(81)」「炎のランナー(81)」「デッドマン・ウォーキング(95)」「ショーシャンクの空に(94)」「キャスト・アウェイ(00)」「ビューティフル・マインド(01)」