ゲームブックを知る人の中で、きっかけが友人の薦めであった人は多いようだ。
 私の場合は、友人から「運命の森」を借りたことがきっかけであった。
 読んでみて面白かったので、私はゲームブックを購入した。
 当たり前だが、きっと購入しなかったものもいただろう。
 そしてその人は、ゲームブックを忘れてしまっているだろう。
 モノを購入するということは、その人の財布からお金が消えるということである。
 ヒトの財布の感覚は、シビアなものである。
 いくら他人に薦めてみて、その人が面白がっても、財布の口を開けない人がいる。
 これは個人の考え方もあるのだが、実は薦め方に問題があった、という場合もあると思うのだ。
 こちら(http://www.nihonkeiei-lab.com/melmag/mag00060.html)をぜひ読んでいただきたい。
 この中の「買わせてもらえない」という記事にヒントがある。

こう値切った時(こう言った時)に「うー、考えさせて下さい。」
となると、購買は買いますとは言えない訳です。
ここで「無理です、これで何とか買って下さい。」との答えがあると、
そこで初めて上司に「これこれの機械を、この条件で導入したいので
すが、よろしいですね。」といえる訳です。
つまり買う決断をするには、理由付け(言い訳)が必要なのです。

 友人の所有しているゲームブックは少なかった。
 しかし私はもっとゲームブックをやりたかったから、書店でゲームブックを購入した。
 ゲームブックでもドイツゲームでもそうだが、他人の買うきっかけを潰しているところがないだろうか、考えてみた方がいいと思う。
ちなみに私はこのごろドイツゲームを買うようになったが、友人がドイツゲームを買うことはない。
 それはなぜかというと、私が次々とドイツゲームを買ってくるからだ。
 それに加えて、友人はドイツゲームをよく知らないので、取り付くしまがない。
 私は、友人がドイツゲームを買うきっかけを潰しているのだ。
 ではもしも友人にゲームを買うようにうながしたい時はどうするか。
 それは他のサークルのゲーム会に参加し、私の持っていないゲームで遊んでもらうという方法をとるのが一番いいだろう。
 とりあえず私は現状に不満はない。
 ゲームブックのほうは、少し頭を働かせる必要があるだろう。
 そうだな……、ソーサリーが出版される時に、知り合いに一巻だけ強引に買わせるのがいいだろう。
 二巻以降を持っていても、なんだかんだ言い訳をして絶対に貸さない。(創土社版は、東京創元社版と同じじゃないんだよ〜翻訳がね
 あるいはゲームブックを読ませても、持ち帰らせない。
 ゲームブックの未来のために、少しだけ意地悪になるのだ。(冗談ですよ〜)