聞き手の想定

 前回id:mkomoyaさんからリファがありました。どうもです。
http://d.hatena.ne.jp/mkomiya/20040116
 乙一氏のインタビューから保坂和志氏のインタビューがリンクされていて、そちらも読んでみました。やはり保坂氏は短編は書かないようですね。というか彼の創作方法で短編を書くのは難しいように思います。
 登場人物の反応が「想定」できるように、物語・小説の作者はキャラクターを作っていくのだと思いますが、そこで一定の約束事(?)を読者に提示することによって、キャラクター紹介をコンパクトにする方法があると思います。そのひとつが物語における登場人物の役割なのでしょう。
 この種の便利な道具を使わないのなら、登場人物の立場や性格の説明にかなりの紙幅を費やすことになると思います。
 保坂氏は、物語は聞くこと、小説は一人で読むことから発生したと書いています。物語の構造(主人公と敵対者の対立など)は、聞き手が飽きないように生み出された技術のひとつなのかもしれませんね。