マンネリかリニューアルか

 デジタルカメラの登場によって、それまでクラシックカメラを取り上げていた雑誌も、デジカメの記事で埋められるようになっていった。デジカメの情報を求める新参者が圧倒的に増え、それまでのクラシックカメラファン層との逆転が起きた。
 デジカメの記事を優先すると売り上げは伸びる。しかし昔からのクラシックカメラファン層からのアンケートには多くの抗議が寄せられた。
 そこでクラシックカメラの記事を増やすと、売り上げは落ちてしまった。(アンケートによる反響はなかった)
 客層の変化により、アンケートと売り上げに、矛盾が生じるようになったのである。
 著者はリニューアルを選択し、紙面を一新したが、リニューアルを選択した多くの雑誌がそうであるように、短命に終わってしまった。
 ちなみに著者は、もしマンネリに徹するのであれば、担当者は数年おきに交代させたほうがいい、と書いている。著者が発行していたカメラ雑誌では、交代できる人を見つけだせなかったようである。