「先行者が必ず勝つ」という論理の勘違い

http://www.president.co.jp/pre/20030804/001.html
 読書に分類するのはおかしいかもしれないが、とりあえずということで。

 まず第一のポイントは、戦略初心者向けの注意事項である。すなわち、「先行者優位が常に重要だ」と覚え込むのではなく、先行者優位が強く作用する場合と、そうでない場合があること、またそれを見分けるには、「多数派に属することで得られる価値」がどの程度重要かを問えばいい、といった注意事項である。
 第二のポイントは、もう少し進んだストラテジスト向けの注意事項である。「先行者優位」が「自動的」に作用するのは、ネットワーク外部性の比重が高い製品の場合であって、ネットワーク外部性の比重が低い製品の場合には「先行者優位」は存在するものの、その作用は「自動的」ではなく、そのまま永続的にはならない。これがここまでの議論の着地点であった。ここから学ぶべきことは、ネットワーク外部性の比重が低い製品の場合には先行者優位は「自動的」ではないのだから、「意図的」に良循環が回るように工夫をすることが必要だということである。(略)
 重要なことは、ここで得られた優位性を元手に、次から次へと新たな優位性を自ら意図的に創りだすということである。

 先発・後発の競争を簡単にまとめた論文。
 商品の魅力以外の要素で語られているところが面白い。