心に残るものと消えるもの

 もっと突き詰めて考えてみる。次に述べることをまだ証明することはできないが、それほど外れていないように私は思っている。

  • 英雄伝説アーキタイプに沿って展開する物語は、魅力的である。
  • しかし物語が終わってしまうと、その魅力はだんだんと忘れられてしまう。
  • そして登場人物と作品の雰囲気が、人の心に残る。

 映画の場合は、上に加えて印象的なシーンが人の心に残るだろうか。物語の媒体によって、人の心に残りやすいものは異なってくるだろう。
 登場人物に関する記述は小池一夫の文を引用する。*1
 また心から消えうせてしまうものと、残るものを差別しているわけではない。英雄伝説を再び堪能したい時は、適度に忘れていたほうが楽しめる。心の作用を区別しているだけに過ぎない。
 何らかの作品を作って商業ベースに乗せたいと考えるならば、こういった心配りも考慮にいれるべきだと思う。
 例えば物語のベースになる仮想世界を作ったとしよう。赤の他人がその世界を使ってTRPGのシナリオを作りたがるようなものだったら、雰囲気作りはかなりうまくいったといえるのではないだろうか。
 作品の雰囲気作りに関して、研究する必要がありそうだ。