古い眼鏡

 イギリス人は潜在的な差別主義者がみられると指摘する人がいる(ウォーロックで、リビングストンを差別主義者であると指摘したコラムが掲載されていた)。それについてはどうなのか私はわからないが、「魔法昔話の起源」を読んで、イギリス人は古いヨーロッパの眼鏡をかけて物をみているのではないか、と思うようになった(もちろんこれは私の偏見だ)。この眼鏡は昔から生き残っているものが良く見えるのだろう。そしてそれはまた、未来に受け継がれていく。それが故に、イギリス人はファンタジー物語に強いのかもしれない。
 私はどうも、この古い眼鏡を捨てる気になれない。なにかファンタジーに関する創作活動をするときは、この古い眼鏡をかけてみたいと思っている。