顧客

「ビジネスというのは、儲けを生みだすことじゃなくて、お客をつくりだすことなんだよ」と、ピーター・ドラッカーさんは言ったわけですよね。
ほぼ日刊イトイ新聞

 私が10年前に日本で事業を立ち上げたときには、幸い日本にはもうすでに正規ビジネスによる顧客がいました。この顧客は誰が作ってきたのかといえば、我々の先輩である任天堂さんやセガさんです。(略)
 ところを選ばず年がら年中、学校の体育館のようなところを借りて入ってくれた人に一生懸命説明をして、とにかくゲームをプレイしてもらった。子供たちはやはり欲しい欲しいといってくれて、どんどん売り上げが伸びてきたんです。そういう地道な活動をみなさんでやって開拓した顧客が日本にはたくさんいたんですよね。しかも1万円位するソフトが多く売れるようなマーケットができあがっていたんです。(略)
 一方、アジアではこのように一人一人説明して作ってきたお客さんが全然いなかった。(略)
 我々はそういうお客さんを作るために、香港のアジアゲームショウに出展する前に、たとえばショッピングセンターの中のホールを借りてやってみたり、店頭のイベントをやってみたりといった小さなイベントを行なって、一人一人お客さんに説明をして顧客づくりをしていたので立ち上げにだいたい3〜4年を要しました。(略)
 3年前の香港のゲームショウでやっとここまで、スタートして5〜6年たってようやくゲーマーの方だけではなくて、一般のお客さんまでたどり着いたかと。だから最近はものの売れ方も非常に違いますね。正規品をきちんと買ってくれる。コントローラも当然偽物がいっぱいあるわけですが、そういうものは買わないでブースで正規品を買ってくれる。そういうお客さんが増えてくれたのは非常にありがたいです。
(SCEH董事長安田哲彦氏インタビュー)*1

 何もないところから顧客をつくるまでのいきさつを抜粋しました。新規顧客の開拓は大変な手間がかかるのですね。
 ゲームブックの場合だと、口コミかネットがあっているんでしょうか。私は売り手側からの効果的な宣伝方法を思いつくことができませんでした。