因縁話は怖くない

(幽霊の出現の)理由が明らかになるやいなや、生前の記憶の断片だけを持った「頭の悪い」存在になってしまう。
なぜそんなことが起こったのか全く理解できず、しかし圧倒的な暴力性をもってその体験者に襲いかかる出来事こそ、おそろしい。

 観客が幽霊に感情移入させてしまっては台無しだし、見えない部分があることは大事なのだろう。