25人の白雪姫

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【作品募集】「25人の白雪姫」というタイトルの創作を募集します。
文字数は200字〜1500字程度にして下さい。
25人の白雪姫」というタイトルであればテーマは問いませんが、風刺や皮肉を読みたい気分ではありません。できれば喜劇か悲劇がいいです。エロは禁止です。
この質問はとある小学校での学芸会であったという話題から着想を得ていますが、この話題からはなるべく離れてください。「モンスター・ペアレント」は登場しない方が望ましいです。
面白かった作品には高ポイントをつけます。最高300ptまでです。
締め切りは26日の夜です。回答は23日以降に順次オープンします。

 投稿してきました。
 テイストは人狼BBSです。

「ねぇ、こんなの見つけたんだけど」
リーザが、街にあった立て看板を抜いて自宅に持ってきた。
「私、これに参加していいかなぁ」
彼女は母親に看板を差し出した。
それにはこう書かれていた。

王子の結婚相手を求めています。
慣習に従ってコンテストで結婚相手を決めます。
詳しい条件は当局で直接お尋ねください。

コンテストの日になった。
リーザは町外れの廃屋に到着した。
ここがコンテストの会場だ。
すでに何人か候補者が集まっている。
「ひい、ふう、みい……私を含めて25人いるんだ」
リーザを見つめる者たちの視線が厳しい。
将来の王妃の席はたった1つ。
それ以外はただの人なのだ。


リーザが候補者の輪に混じると、7人の審査員が現れた。
「25人の姫たちよ、あなたはここで共同生活をしていただきます」
「一日が終わったら話し合いをして、誰が姫らしくないか一人決めていただきます」
「その者はこの館から去っていただきます」
「これから自己紹介してください」
「ただし本名を言わないで、○○姫と名乗ってください」
「自己紹介が終わったら、早速姫らしくない者を決めてください」
「質問は受け付けません」
呆然とする候補者を尻目に、7人の審査員は退出した。
ざわつく候補者の中からひときわ美しく、足の小さな女性が声を上げた。
「とりあえず自己紹介をしませんか。私はシンデレラ姫です。得意なのは家事です」
すかさず、姫には家事は似合わないのではないかというひそひそ声が聞こえた。
シンデレラ姫の自己紹介の後に続くものはいなかった。
このままじゃいけないと思ったリーザは、自己紹介を始めた。
「私は白雪姫です。よろしくね」
「ち……く……」
微妙に聞こえない悪口が聞こえたが、もう自己紹介したので気は楽になった。


全員が自己紹介を終えたとき、親指姫が一人の候補者を指差した。
かぐや姫さん、あなたは王子と歳が離れすぎていませんか?」
かぐや姫は眉間に皺を寄せている。
「いえ、私はこれまで積んできた経験が王子のお役に立てると確信しています。私より、そこの遅刻魔に去ってもらうほうがいいんじゃないかしら、白雪姫さん」
リーザは言い返さないといけないと思いつつ、頭が混乱して何もいえなかった。
「ほら、知性のかけらのない彼女は姫の資格はありません。今すぐ自主的に退出してください」
そこに割って入ったのはシンデレラ姫だった。
「そこまでまくし立てることはないでしょう。かわいそうです」
この後親指姫は投票を提案した。
かぐや姫に15票、白雪姫に7票、シンデレラ姫に3票入り、親指姫は追い出された。
姫たちには個室が割り当てられていた。
初日の話し合いの標的となったリーザは疲れ果てていた。
ベッドに入るとすぐ眠ってしまった。
朝を迎えた。
大広間には23人の姫が揃っていた。
7人の審査員が現れた。
「親指姫が目を覚ましません」
「おそらく魔女の仕業でしょう」
「この中に魔女が紛れ込んでいます」
「申し訳ないですが、これから話し合いのときはみなさんに手錠をかけさせていただきます」
「退出者が決まった時点でそれ以外の姫の手錠は外させていただきます」
「弾かれた者はそのまま退出します」
「質問は受け付けません」
7人の審査員は退出した。


魔女が王子の妃となったらこの国はどうなるのだろう。
リーザはシンデレラ姫なら信じられると思った。
「私、魔女を探したいと思っています。私が妃にならなくても、魔女が妃にならなければいいです。シンデレラ姫はどう思いますか?」
「白雪姫さん、とても素敵な考えだと思います。私も協力させてください」
二人は手を握り合い、見つめあった。(続く)

 追い出されたのはかぐや姫です><
 寝ぼけ眼で2時間半で作ったので、何回か見直したのですが見落としました。
 ちなみに冒頭で看板を持ってくるシーンは、黒沢明が初めて脚本を書いたときのエピソードをパクっています。
 山本嘉次郎黒沢明の師です。
 黒沢が書いてきた脚本には、主人公が張り紙を読むシーンがあったそうです。
 その箇所を山本は、看板を引っこ抜いて持ってくるほうが画になると指摘したそうです。
 ただこのエピソードをどこで読んだのかわからないんですよね。
 ウソだったらごめんなさいです。


 もしこの物語をそれなりに形にするなら、主人公の動機や仲間のシンデレラ姫とどう連携を取っていくかちゃんと考えなければいけないですね。
 あと登場人物の紹介が少ないので、これだけ読むとシンデレラ姫が犯人っぽいですね。


 1500文字で物語にルールを入れるのは難しかったです。