法則

 私はこれが、(ハリー・ポッターの)世界の法則にあたると思う。勇気を持つことが、ハリーの成長の源である。
 他の作品の例をあげてみる。「柳生連也武芸帖」では、「執着を捨てる」「日々修練に励む」ことによって、連也はより高みに到達した。
 この二つの法則は、第一巻から最終巻(第五巻)まで登場していた。最終話までこの法則を貫いていた。
 世界の法則を別の言葉に当てはめてみると、(読者に対する)「約束」という言葉が一番ぴったりとくる。約束なのだから、書いたことがあとから実現するほうが読者は喜ぶ。びっくりすることだけが、読者の楽しみではない。
「賢者の石」よりあとの話を読んでいないのでわからないが、このあともハリーは勇気を持ちつづけるだろう。