2004-01-16 問題を解く 創造 それでは彼は小説を何と定義しているのか。 小説とは「細部が全体を動かすという独特の力学を持っている表現形態」である。 小説の理想のひとつが、「解決不能に見える問題を提示して、それを解くプロセスを書いていくこと」である。そして「もしもこんなことが起きたら」というリアルな感覚の問いを見つけることが、小説を書くために必要である。 問題を提示するのだから、テーマよりルールを明らかにすべきである。 「物語」の場合だと、定型に当てはめたり、そもそもこの問いがエンディングから逆算されたものだったりする。物語の定型に当てはめてしまうと、リアルさがどんどん失われていってしまう。