2004-01-16から1日間の記事一覧

余談

従来だったら保坂氏の言説は、「短編小説と長編小説の書きかたの違い」というものになっていただろう。小説に物語はいらない、と宣言しているところが興味深かったので掲載した。 なお、この文章をもって「ゲームブックに物語はいらない」といっているわけで…

まとめ

人をひきつける面白さの中には、このようなことも存在する。 試行錯誤によって、何かがわかっていくこと 細部が全体を動かしていくこと 解決不可能に見える問題を提示して、それを解いていくこと

細部が全体を動かす

彼の主張する小説をコンピュータゲームに置き換えてみると、「小説」の楽しみ方は、(箱庭)シミュレーションゲームの楽しみ方に近いのではないだろうか。「細部が全体を動かしていく」プロセスとゲームの試行錯誤とが似ていると感じる部分なのかもしれない。…

問題を解く

それでは彼は小説を何と定義しているのか。 小説とは「細部が全体を動かすという独特の力学を持っている表現形態」である。 小説の理想のひとつが、「解決不能に見える問題を提示して、それを解くプロセスを書いていくこと」である。そして「もしもこんなこ…

脱物語

書きあぐねている人のための小説入門(保坂和志著 草思社) 保坂氏はかつてカルチャーセンターの講座の企画を立てていたことがあるのだという。だから物語論に関してはかなり詳しいようだ。ところが彼は、物語を学んでも小説は書けない、小説と物語とは異な…

試行錯誤

もってけドロボー! 斉藤由多加の「頭のなか」。 より http://www.1101.com/head/index.html http://www.1101.com/head/2004-01-10.html 公園の砂場のように、 試行錯誤をとおしてものごとの摂理を教えてくれる、 そういうのをすばらしいと思うのです。(省…

物語はいろいろなジャンルに浸透している。 もし小説やゲームから物語を取り去ったら、まだ面白みは残っているだろうか。 (注)長いので、あらかじめ結論に誘導しておきます。(http://d.hatena.ne.jp/gamebook/20040116#p5)