創造

黄金

遠い国に関係するものは、黄金色をしていると考えられた。 たとえば火の鳥などは、金色の羽をたくわえていると考えられていた。 そこでふと変なことを思いついた。 もしもマルコ・ポーロが、日本のことをヨーロッパから最も遠い国と考えていたとしたら、日本…

十二人いる!

この難題の中に、「異郷で、おなじ姿形をした十二人の中から、求める相手を見分ける」というものがある。 異郷、すなわち黄泉の世界において、死者は個人的特質・特徴を失われている。一方術をほどこすことによって、見分けられた死者は蘇生し、個人的特質・…

昔話の構成

昔話にはある程度の共通点が存在する。それは「主人公が遠くの場所に行き、再び故郷に帰ってくる」というものである。 遠くの場所とはどこだろうか。それは彼岸の世界・黄泉の世界である。 黄泉の世界の入り口はどこだろうか。それは森であり、川や海や湖で…

仲良し空間

http://d.hatena.ne.jp/kaien/20040212#1076488380 ビジュアルノベルは恋愛よりも「仲良し空間」を楽しんでいるのではないか、という話。 ビジュアルノベルはやらないんだけど、「仲良し空間」(とその崩壊)の魅力は理解できる。 なるほど、これも面白さの…

弟切草のその前に

わたしはこの<ゲームブック>というかたちの中に、他の媒体(小説や、映画や、テレビや、舞台)では表現し得ない「ドラマ」を作り得る、無限の可能性を見た。そういうまったく新しい「ドラマ(ゲームドラマ)」を作って、世間をあッといわせてみたかった。…

萌えシナリオに多く見られるプロット

http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write/2004/01/20040122.html ヒロインを取り巻く状況が閉塞していて、主人公の行動がその状況を打ち破る、という話。 なるほど、これなら主人公が変化しなくてもよさそうだ。

データベース

「萌え」というものを多少理解できたような気がする。ただの「好み」だけではなく、キャラクター(非物語)の好ましい要素を分解してデータベースに収納したり、引き出して組み立てるという作業を同時に行っているというわけだ。なるほどね。 キャラクターを…

ルール

ゲームブックでも、新しい規則やルールについて、検討する必要があると思う。 この点で、最も先鋭化している作家は、フーゴ・ハル氏である。 ちょっとこちらの作品を見ていただきたい。 ガッチリ掴みましょう(奥谷道草/白夜書房) http://www.enpitu.ne.jp…

二人の作家の共通点

ところで、ARTIFACTに紹介されているTINAMIXを覗いていたら、大塚英志氏の話が載っていた。 http://www.tinami.com/x/review/12/page1.html 初期の大塚作品では常にこの「鉄壁のごときゲームの規則」が描かれ、登場人物はそれを逸脱しようとしない。このため…

まとめ

人をひきつける面白さの中には、このようなことも存在する。 試行錯誤によって、何かがわかっていくこと 細部が全体を動かしていくこと 解決不可能に見える問題を提示して、それを解いていくこと

細部が全体を動かす

彼の主張する小説をコンピュータゲームに置き換えてみると、「小説」の楽しみ方は、(箱庭)シミュレーションゲームの楽しみ方に近いのではないだろうか。「細部が全体を動かしていく」プロセスとゲームの試行錯誤とが似ていると感じる部分なのかもしれない。…

問題を解く

それでは彼は小説を何と定義しているのか。 小説とは「細部が全体を動かすという独特の力学を持っている表現形態」である。 小説の理想のひとつが、「解決不能に見える問題を提示して、それを解くプロセスを書いていくこと」である。そして「もしもこんなこ…

脱物語

書きあぐねている人のための小説入門(保坂和志著 草思社) 保坂氏はかつてカルチャーセンターの講座の企画を立てていたことがあるのだという。だから物語論に関してはかなり詳しいようだ。ところが彼は、物語を学んでも小説は書けない、小説と物語とは異な…

試行錯誤

もってけドロボー! 斉藤由多加の「頭のなか」。 より http://www.1101.com/head/index.html http://www.1101.com/head/2004-01-10.html 公園の砂場のように、 試行錯誤をとおしてものごとの摂理を教えてくれる、 そういうのをすばらしいと思うのです。(省…

「モンスターメーカー」の生みの親 鈴木銀一郎先生に直撃インタビュー!

http://www.animate.tv/news/detail.php?id=atv031211l&page=&sea=&tid=&rid= 「私がカードゲームに携わったのは、今から15年前の『モンスターメーカー』というゲームが最初です。その頃ちょうどファンタジーやカードゲームが流行ってきた時代だったので、こ…

ゲームの中心にあるのは、「嘘を見破る」こと

http://www.capcom.co.jp/saiban2/main/koramu/koramu05.html 「逆転裁判」のコアは「嘘を見破ること」にあるらしい。 「嘘をつく」「嘘を見破る」ということは、情報の連絡の矛盾を暴くということで「しりとり」型に当てはまると思う。逆転裁判はさらに検事…

すべてをさらけ出した「イノセンス」 押井守監督に聞く

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/ghibli/cnt_interview_oshii.htm 押井 「身体(からだ)」のことです。歳をとって、具体的な衰えを感じているということもありますが、「自分である」という根拠は、やはり身体にあるのではないかと考え始めたんです。…

ほめ道を往く。 第三回 東海テレビをほめる。 〜女たちの一時半〜  (敬称略)

http://www.1101.com/homedou/2003-10-21.html 東海テレビ制作のドラマのセオリー 「三角関係」 「夫が実はホモ」 「ヒロインが政略結婚」 「子どもが実の子ではない」 「最終回あたりでヒロインが不治の病」 これはすごいな。 今まで陰のストーリー(http:/…

物語の中の真実

人間の心には無意識の領域がある。無意識の中に英知とか真実が眠っている。 無意識に眠る潜在能力を、有効で意識的なエネルギーに変換することによって、自分を高めることが出来る。 無意識の中に隠された知識を意識の中に取り込む役割を担っているのが、名…

ドラえもんチャンネルインタビュー 瀬名秀明×山崎貴×芳賀義典

http://dora-world.com/yojigen/int0309_f.html 芳賀 ごく普通の町で、宇宙規模の事件が起きたりしますからね。そういえば、乱歩にも似たような感覚がありますね。「どこにでもある町も、ちょっと引っくり返すと実は…」という形になっている。 山崎 “日常に…

心に残るものと消えるもの

もっと突き詰めて考えてみる。次に述べることをまだ証明することはできないが、それほど外れていないように私は思っている。 英雄伝説のアーキタイプに沿って展開する物語は、魅力的である。 しかし物語が終わってしまうと、その魅力はだんだんと忘れられて…

キャラクターの動機

復讐 過去の出来事の解明(未解決事件を完結させるために冒険が必要である) 信仰 真実の発見 愛 貪欲(第二の動機として使ってもよい) 科学のため(魔法のため) 人類に貢献するため(他者の救援) 快楽 知識 権力! 洞察(知識より知恵) 第一人者になる…

シナリオの目的チャート

探索 特定のものの探索 魔法の品物 記念品 証拠 財宝 その他 特定でない品物の探索 魔法の品物 財宝 コレクション 弁慶の刀パターン 特定の人物・集団の探索 人物の種類 重要人物 高名な放浪者 伝説の人物 無名の一個人を装った有名人 無名の一個人だが実は…

盛り上がり

物語の書きかたには二種類あるということを読んだことがある。それによると最初に最低限のことを決めてから物語を書く方法と、結末をきっちり決めてから物語を書く方法があるということだ。前者は長編小説向きのやり方であり、後者は短編小説に向いていると…

パックマンの生みの親が語る---「ゲームは家庭のツールを目指せ」

http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/leaf/CID/onair/biztech/prom/265684 9月5日*1のインタビュー版といったところだろうか。 ゲームのプレイヤーは遊びに対して苦労することを望みません。自分の知っている知識や技術でこなせるかどうかがプレイする動機と…

北野武監督インタビュー

http://www.eiga.com/special/zatoichi/ この座頭市では、刀と刀のぶつかりあいを無くした、と北野監督がコメントしていたらしい。テレビニュースで紹介していた。 たしかに逆手持ちでは、刀を受け止められないだろうな。 それに間合いの違いもある。通常の…

『パックマン』の生みの親、岩谷徹氏が語る、おもしろいゲームの開発手法

http://www.dengekionline.com/data/news/2003/09/04/e1bf4ecdd8793b72f088b748bd4d31d8.html ざっと読んでみたところ、内容が濃い。 まずはコンセプトとして「女性をターゲットにしたゲーム」を打ち出した。そして、「女性」の興味は「食べる」行為にあると…

「ハリー・ポッターと賢者の石」

物語にはいくつもの伏線が張られている。この伏線の配置の仕方に特徴がある。 ミステリなどでは、それとなくわからないように伏線を配置することが、巧みな伏線であるとされているフシがある。 「ハリー・ポッターと賢者の石」ではちょっと違う。見え見えな…

ロッキー2

テレビ愛知で、お昼にロッキー2が放映されていた。 テレビ東京の、後を追っているのかな?(http://www.style-21.com/diary/turugi/index.html) 休日だったので、みることが出来た。 ロッキー(1)でも、2でもいえることだが、この映画の一つのウリは特訓シ…

高畑勲インタビュー

http://search.esbooks.co.jp/esb/author/20030730takahata/01.html http://search.esbooks.co.jp/esb/author/20030730takahata/02.html ところどころ宮崎駿批判が出ていて、読んでいてちょっと笑えてしまう。 まぁいろいろアニメについて考えているようだ。…